数字で見る福岡県の婚姻・離婚の歴史

厚生労働省が作成する人口動態統計をもとに福岡県が発表した年次推移のデータがあります。福岡県の婚姻と離婚の1899年（明治32年）から2014年（平成26年）までの推移を紹介します。

婚姻・離婚の統計データ

厚生労働省は毎年、婚姻件数・離婚件数を人口動態統計で発表しています。
ここでは、人口動態統計をもとに福岡県が発表した婚姻件数と婚姻率、離婚件数と離婚率を紹介しましょう。

「婚姻率」と「離婚率」

「婚姻率」とは「人口千人当たりの婚姻件数」を表しています。また「離婚率」は「人口千人当たりの離婚件数」を表しています。
たとえば、婚姻率が「10.0」だとすると、人口千人当たりで10件（10組）の婚姻があったということになります。

■福岡県の婚姻の推移

福岡県で過去最多の婚姻件数を記録したのは1948年

福岡県で最も婚姻件数が多かったのは、なんと1948年（昭和23年）。婚姻件数は「42,685件」でした。福岡県では、太平洋戦争が終わった後の、戦後復興の時代の婚姻が最多となっています（なお、1940年代は、戦中・戦後の混乱があったこともあり、1944年から1946年までは正確なデータが発表されていません）。
その後を見ると、福岡県で婚姻件数が4万件を超えたのは1972年（昭和47年）だけです。1972年は「40,903件」の婚姻件数を記録しています。

過去最高の婚姻率だったのは1948年

福岡県での婚姻率が最高だったのは、最多の婚姻件数だった1948年（昭和23年）の「12.9」でした。婚姻件数の絶対的な数が多かったのはもちろんですが、人口対比で見ても結婚した人が一番多い年となっています。

過去最少の婚姻件数だったのは1899年

福岡県で最も婚姻件数が少なかったのは、現在でも統計が残されている統計開始年の1899年（明治32年）でした。当時の婚姻件数は「9,113件」でした。
1990年代（1900年から1909年まで）の年代の婚姻件数は平均して少なく、平均値を計算すると「12,213件」でした。

過去最低の婚姻率は「いま」

福岡県の婚姻率の最低は2014年の「5.6」です。
なお、別の記事でも紹介していますが、平成29年の全国の婚姻率（人口千対）は「4.9」と推計されているので、婚姻率の最低記録を更新中です。

福岡県の離婚の推移

福岡県で過去最多の離婚件数を記録したのは2002年

福岡県で最も離婚件数が多かったのは、2002年（平成14年）の「13,241件」でした。
2000年から2009年までの2000年代は、福岡県で最も離婚件数の多い10年間でした。2000年代の10年間の離婚平均件数を計算すると「11,930件」となりました。

過去最高の離婚率だったのは2001年

福岡県で最も離婚率が高かったのは2001年（平成13年）でした。同年の離婚率は「2.65」です。また翌年の最多の離婚件数だった2002年の離婚率は2.64と同様に高い離婚率でした。
2000年から2009年までの10年間の離婚率の平均を計算すると「2.4」となり、福岡県で最も離婚率の高い10年間となっています。

過去最少の離婚件数だったのは1905年

福岡県で最も離婚件数が少なかったのは1905年（明治38年）の「1,645件」でした。
10年単位で見ても1900年代は離婚件数が少なく、平均を計算すると「1,778件」でした。
一方で興味深いのは、1世紀も前の福岡県でも毎年2000件弱の離婚があったという事実です。

過去最低の離婚率だったのは1938年

福岡県で最も離婚率が低かったのは1938年（昭和13年）の「0.66」でした。
1930年代は福岡県では離婚率が最も低い10年で、10年間の離婚率の平均値を計算すると「0.7」でした。
戦後に最も低い離婚率を記録したのは1960年（昭和35年）。「0.99」という離婚率でした。

最後に、人口動態統計をもとに独自に作表した福岡県の婚姻と離婚のデータを一気にご紹介します。